数学I · UNIT GUIDE

データの分析

定義から解法、演習、動画までを一つの順序で確認します。

この単元で身につけること

分散・標準偏差・共分散・相関係数を計算し、変量の変換や外れ値の扱いを含めて、数値が示す分布の特徴と限界を説明できるようになる。

核となる定義・公式

分散と標準偏差

s2=1n∑i=1n(xi−xˉ)2,s=s2s^2=\frac1n\sum_{i=1}^{n}(x_i-\bar{x})^2,\quad s=\sqrt{s^2}

偏差(値−平均)を二乗して平均する。分散は 2 乗の単位、標準偏差は元の単位に戻る。

分散の別形

s2=x2‾−(xˉ)2s^2=\overline{x^2}-\left(\bar{x}\right)^2

(2 乗の平均)−(平均の 2 乗)。平均が小数のときの計算量を減らせる。

共分散と相関係数

sxy=1n∑(xi−xˉ)(yi−yˉ),r=sxysxsys_{xy}=\frac1n\sum(x_i-\bar{x})(y_i-\bar{y}),\quad r=\frac{s_{xy}}{s_x s_y}

r は −1 以上 1 以下。1 に近いほど右上がりの直線に近く、0 付近は直線的な関係が弱い。

変量の変換

y=ax+b ⇒ yˉ=axˉ+b,sy2=a2sx2,sy=∣a∣sxy=ax+b\ \Rightarrow\ \bar{y}=a\bar{x}+b,\quad s_y^2=a^2s_x^2,\quad s_y=|a|s_x

平行移動 b は散らばりを変えず、a 倍で標準偏差は |a| 倍になる。

外れ値の目安

x<Q1−1.5(Q3−Q1) または x>Q3+1.5(Q3−Q1)x<Q_1-1.5(Q_3-Q_1)\ \text{または}\ x>Q_3+1.5(Q_3-Q_1)

四分位範囲の 1.5 倍を箱の外側に取った境界を超える値を外れ値とみなす。

典型解法とつまずきポイント

偏差の表を作る

各値、偏差、偏差の 2 乗、(2 変量なら)偏差の積を列に並べ、偏差の合計が 0 になることを検算に使う。合計を n で割って分散・共分散にする。

標準化して比べる

平均や単位が違うデータは z=(x−平均)/標準偏差 に直すと同じ尺度で比べられる。偏差値は z を 10 倍して 50 を足した値。

散布図を先に見る

相関係数を計算する前に散布図で直線的か、外れ値があるか、範囲が極端に狭くないかを確かめる。曲線的な関係は r が小さくても関係がないとはいえない。

変換は公式で一気に

データを 1 つずつ変換して再計算せず、平均は同じ一次式、分散は a² 倍、標準偏差は |a| 倍で求める。単位換算(cm→m)や得点の調整に使う。

つまずきチェック

大学入試での出題傾向

ばらつきの数値化は、確率変数の期待値・分散(数B)へ言葉を変えずにつながる。入試では計算値だけでなく、その値から読み取れることと読み取れないことを区別して説明する記述が求められる。

出題傾向は公式公開問題の構造分析を自分の言葉で要約し、問題文・解答の原文は使用していません。

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